Q&A

リンパ管腫に関する良く訊かれる質問に対する回答です。

(記載されている内容は急速に進歩する医学の中で古い情報となってしまう可能性があります。可及的にアップデートを繰り返していきますが、お気づきの点はご指摘頂きますようお願いいたします。お問い合わせ

質問

クローバーリンパ管腫の「病態」について

クローバーリンパ管腫の「診断」について

クローバーリンパ管腫の「治療」について

クローバーリンパ管腫の「予後」について

クローバーリンパ管腫症の「病態」について

クローバーリンパ管腫症の「診断」について

クローバーリンパ管腫症の「治療」について

クローバーリンパ管腫症の「予後」について

クローバーその他のリンパ管疾患について

回答回答者:リンパ管腫研究班

クローバーリンパ管腫の「病態」について

  • リンパ管腫は悪性ですか?

    悪性ではありません。悪性腫瘍の持つ特性、「無限に増殖する」「体の他の部分に飛ぶ」はありません。しかし周囲の組織に根を張るように広がっているため、切除するのが難しいことがあります。

    (2010年3月1日)
  • どれくらいの患者さんがいますか?

    正確な患者数は分かりませんが、1万人以上10万人以下と推測されます。(調査中)

    (2010年3月1日)
  • リンパ管腫はどんどん大きくなっていきますか?

    何も治療を加えない場合、自然に縮小していくこともありますが、一般的には体の成長とともに同じペースで大きくなると考えられます。

    (2010年3月1日)
  • 生まれる前にできるのですか?

    病変部位が大きいときには、生まれる前にお母さんの超音波検査のときに発見されることもあります。

    (2010年3月1日)
  • リンパ管腫が自然に小さくなって消えてしまうことはありますか?

    あります。正確な確率は不明です。(調査中)

    (2010年3月1日)
  • リンパ腫とリンパ管腫はどう違うのですか?

    リンパ腫(悪性リンパ腫)はリンパ球という血球の腫瘍です。リンパ管腫はリンパ液を循環させるリンパ管という管が膨らんでいるもので、全くの別物です。

    (2010年3月1日)
  • 痛みはありますか?

    普段は痛みを伴いませんが、経過中に突然内部に出血を起こして急激に大きく腫れたり、細菌が侵入して赤く腫れたりすることがあり、そういう場合にはひどく痛みます。

    (2010年3月1日)
  • 親子で遺伝するのですか?

    一般には遺伝しないと考えられます。世界的に見ても親子・兄弟での発症は極めて稀です。

    (2010年3月1日)

クローバーリンパ管腫の「診断」について

  • リンパ管腫はどうやって診断するのですか?

    腫れているところを触ると、特徴的な柔らかさを認めます。

    (2010年3月1日)
  • MRIは必要ですか?

    MRIを行わずに診断出来てしまうことも多いですが、様々な他の似たような腫瘤と見分けるために非常に役立つ時があります。

    (2010年3月1日)
  • なぜエコーとCTの両方を行うことがあるのですか?

    エコーで腫瘤の内部の様子はよく分かりますが、全体的な広がりなど、エコーでは見ることが出来ないところもあります。また治療の経過を追うために全体の大きさを毎回同じ向きで比較するのに、CTは有益です。

    (2010年3月1日)

クローバーリンパ管腫の「治療」について

  • リンパ管腫はどの科で診てもらえますか?

    実際に治療を行うのは「小児外科」「形成外科」「耳鼻咽喉科」「皮膚科」がほとんどですが、部位により「消化器外科」「胸部外科」「整形外科」などで治療が行われることもあります。小児期の発症が多いため、「小児科」を受診した後にどちらかへ紹介されることが一般的です。

    (2010年3月1日)
  • 治療は必要ですか?

    悪性腫瘍ではなく、病変自体は命に関わることはありません。しかしながら、見た目に目立つことや運動の邪魔になることのため、治療を希望されることが多いです。ほとんどの場合、緊急性はないので、治療の時期については担当の先生とよく相談してください。  経過中に内部に出血したり、感染したりすることがあり、その際には細菌に対する治療などを行うこともあります。また部位によっては、緊急に外科的な切除を必要とすることもあります(例えばお腹の中で大きくなり、食べ物が通りにくくなるとき、首にあって息をしにくくなるときなど)。

    (2010年3月1日)
  • どんな治療法がありますか?

    大きく外科的切除、硬化療法、その他に分けることが出来ます。外科的切除はもっとも直接的で短期間で治療を終えることが出来る可能性があります。硬化剤としてはピシバニール(OK-432)、ブレオマイシン、無水エタノール、フィブリン、酢酸、高張食塩水、高濃度糖水など、様々な薬剤が用いられています。その他にステロイド剤を投与したり、インターフェロンを投与したりして効果が得られた報告もあります。

    (2010年3月1日)
  • リンパ管腫は手術で取れるのですか?

    病変が体のどこにあるのか、また、大きさや広がり方などが問題となります。 手足や体の表面近くに出来ている場合には比較的完全切除しやすいことが多いですが、首からのどの奥の方に広がっている場合には全てを切除することは難しいことが多いです。全て病変を切除するとそこを通る様々な神経・血管・筋肉を切除せざるを得ないため、バランスを考えながら部分的に残しながらの部分切除を選ばざるをえなくなります。

    (2011年10月8日)
  • ピシバニールはどのようにリンパ管腫に効くのですか?

    二つの説があります。
    ピシバニールは強い炎症を引き起こしますが、そのときに炎症細胞(白血球・リンパ球など)が出すサイトカインにリンパ管腫の内皮細胞(壁をつくっている細胞)が反応して、細胞と細胞の間に隙間を作ります。そこで嚢胞中のリンパ液が外に漏れ出て、嚢胞自体は小さくなる、という説。
    嚢胞内でピシバニールに対する強い炎症が生じるため、同時に嚢胞の内皮細胞も傷害されてリンパ管腫が壞れる、という説。
    いずれも完全に証明されてはいません。

    (2010年3月5日)
  • ピシバニール治療は何回位行うのですか?

    嚢胞があって、それが小さくなれば全体として小さくなっていく、と考えられる限り、何回でも行えます。1回の治療で殆ど消えてしまうこともあります。病変が大きい場合には数回必要となることもあります。20回以上治療を受けている患者さんもいます。治療に対する反応は概ね良い(7-8割では満足が得られる)のですが、中には治りにくい患者さんもいます。ピシバニールを投与する間隔については決められた方法はありませんが、1回の治療効果が十分表れるのに、2-3ヶ月かかることもあるため、それを待つことが多いようです。(調査中)

    (2010年3月1日)
  • インターフェロンは効かないのですか?

    国内外でインターフェロンにより効果が見られたという報告はあります。まだ実際に治療を受けた患者さんの数が十分でなく、絶対的な評価はなされていません。

    (2010年3月1日)
  • ブレオマイシンは効かないのですか?

    ピシバニールと同様に効果があります。ピシバニールが使われ始める前はもっとも効く硬化剤として選択されていました。現在では肺線維症という副作用が起きることを避けるために、ピシバニールを先に使うことが主流です。

    (2010年3月1日)
  • 手術の危険はありますか?

    手術でリンパ管腫を切除するときには、周りの正常な部分も同時に切除せざるを得ないことが多く、機能的・美容的に問題を残すことがあります。特に顔や首の奥深くにある場合には様々な大切な神経や細かい筋肉を同時に切除することもあります。
     手術の後には、切除した端からリンパ液が止めどもなく流れ出てきたり、リンパ液が溜まって膨らみをつくることもあります。また傷口や漏れてくるリンパ液を伝って細菌が入ってしまい、ひどい感染起こすことがあります。

    (2010年3月1日)
  • 治療後に残っている病変は放置してよいのですか?

    硬化療法の結果もしくは外科的切除のあとで、まだ病変が残っていることは珍しくありません。ほとんど分からないほど小さくなって何年も経ってから、残った病変内に出血が起こって急に腫れたりすることは稀にあります。リンパ管腫が腫瘍として悪性化した報告はないので、生活上あまり支障がない場合には、残った病変に対して治療を行うかどうかは、担当の先生とよく相談して考えるべきでしょう。

    (2010年3月1日)

クローバーリンパ管腫の「予後」について

  • 最終的には治りますか?

    病変の部位、大きさ、また嚢胞状・海綿状のタイプによります。全体としては8割の患者さんで消失もしくは縮小し、満足な治療結果が得られます。
     一方、頚部・顔面の奥深くに広がるタイプのリンパ管腫は治療が難しく、治療の危険性を考えると治療を選択することもできず、長期にわたって大きな病変と付き合って行かざるを得ない患者さんもいます。

    (2010年3月1日)
  • 命にかかわることはありますか?

    病変が頚部や縦隔(胸の真ん中部分)にあり、急速に気道を閉塞し、命を失うことが経験されています。しかしながら、診断・治療が進んだ現在では、ほとんどの場合、そういった危険を避ける処置が早期になされています。

    (2010年3月5日)

クローバーリンパ管腫症の「病態」について

  • リンパ管腫症は悪性ですか?

    悪性ではありません。しかし、リンパ管腫と違い、全身の骨や肺などの多臓器に浸潤します。また急激に増殖したり、病状が悪化すると命に関わる場合もあります。

    (2013年3月15日)
  • どれくらいの患者さんがいますか?

    非常に珍しい病気で、正確な数は不明です。国内では50例弱と推定されます。(現在、調査中です)

    (2013年3月15日)
  • リンパ管腫症はどんどん大きくなっていきますか?

    詳しいことは、まだよくわかっていません。中には、発症してから急激に進行する方もいれば、自然に良くなったり、悪くなることを繰り返す場合もあります。

    (2013年3月15日)
  • 生まれる前にできるのですか?

    小児期に発症することが多いと言われています。

    (2013年3月15日)
  • リンパ管腫症が自然に治ってしまうことはありますか?

    自然に改善する場合もあります。

    (2013年3月15日)
  • リンパ管腫症とリンパ管腫はどう違うのですか?

    リンパ管腫症は全身の骨や肺、肝臓、脾臓などの臓器に小さなリンパ管のかたまりができる病気です。リンパ管腫は一部分のリンパ管が異常に膨らむ病気です。全身に多発することはまれです。例えば、嚢胞状リンパ管腫は頚部にできやすいと言われています。

    (2013年3月15日)
  • 親子で遺伝するのですか?

    遺伝は報告されていません。

    (2013年3月15日)
  • Gorham-Stout病(症候群)はリンパ管腫症と同じですか?

    Gorham-Stout病(症候群)(ゴーハム病)は進行性に骨が融解する病気をいいますが、リンパ管腫症と同じように乳び胸を合併することもあり、共通点が多い病気です。全く別の病気ではないと考えられていますが、まだよくわかっていません。

    (2013年3月15日)

クローバーリンパ管腫症の「診断」について

  • リンパ管腫症はどうやって診断するのですか?

    非常に珍しい病気なので、診断は難しいといわれています。原因不明の骨融解や乳び胸など、リンパ管腫症に特徴的な症状があった場合に、検査を進めます。確定診断のため、骨病変などを手術で採取し、病理検査をする場合もあります。

    (2013年3月15日)
  • CTは必要ですか?

    CTはX線で分かり難い骨病変や、肺の病変を探すのに有用です。しかし、被爆の問題もあるため、MRIなど他の検査を行うこともできます。

    (2013年3月15日)
  • リンパ管シンチグラフィは何をするのですか?

    放射性医薬品を体内に投与し、シンチグラフィーの装置でリンパ管の走行や体内の循環を見ることが出来ます。

    (2013年3月15日)

クローバーリンパ管腫症の「治療」について

  • リンパ管腫症はどの科で診てもらえますか?

    小児期に発症することが多いので、まず小児科に相談しますが、リンパ管腫症は全身にできる病気なので、病状によって様々な診療科が担当になります。骨に病気があれば、整形外科でみてもらいます。肺や乳び胸などで手術が必要な場合は、小児外科や胸部外科です。

    (2013年3月15日)
  • 治療は必要ですか?

    病状によっては、自然に経過をみる場合もあります。困った症状がある場合は、何らかの治療を必要とするでしょう。

    (2013年3月15日)
  • どんな治療法がありますか?

    病気の程度や部位によって様々です。たとえば、骨の局所病変に対しては、外科的切除や放射線治療、硬化療法などを行うことがあります。インターフェロンやビスホスホネートを全身投与する場合もあります。胸水に対して胸腔穿刺、胸膜癒着術、胸管結紮術、胸腔腹腔シャント、放射線治療などを行います。また食事療法(高カロリー輸液、中鎖トリグリセリド、高タンパク食)を行うこともあります。インターフェロンα2b療法、サリドマイドなどの薬物治療の報告もあります。

    (2013年3月15日)
  • リンパ管腫症は手術で治るのですか?

    局所の病変は切除で治癒する場合はありますが、再発などの可能性はあります。全身的に病気がある場合は、手術だけで治すことは難しいでしょう。乳び胸も様々な手術を行い、治療効果があることもありますが、治癒困難なこともあります。

    (2013年3月15日)
  • 薬で治るのですか?どんな薬を使いますか?

    病気の原因はよくわかっていませんが、全身に血管やリンパ管が増殖する病気なので、これらを抑える薬を使い、有効な場合があります。たとえば、インターフェロンやサリドマイド、ラパマイシン、プロプラノロール、べバスチマブ、抗がん剤などの報告があります。海外では多くの治療を試されていますが、効果はまちまちで、今のところは決定的な治療はありません。また小児に安全性が確立されていない薬もあります。

    (2013年3月15日)

クローバーリンパ管腫症の「予後」について

  • 最終的には治りますか?

    病気の部位や程度によってことなります。一時的に良くなっても再発する場合もあります。

    (2013年3月15日)
  • 命にかかわることはありますか?

    中には、乳び胸が悪化して命に関わることがあります。骨だけであれば、通常は命にはかかわりませんが、場所によってはあり得ます。

    (2013年3月15日)
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