研究

研究サイトの目的

リンパ管腫の原因解明、治療法改善、患者さんのQOL向上に関するあらゆる研究のハブとしての機能を果たすことを目的としています。

リンパ管腫に関連する研究

★厚生労働省 難治性疾患克服研究事業
    平成21年4月〜「日本におけるリンパ管腫患者(特に重症患者の長期経過)の実態調査及び治療指針の作成」

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日本におけるリンパ管腫患者(特に重症患者の長期経過)の実態調査及び治療指針の作成

小児においてほとんどが発症する「リンパ管腫」は、治療が可能である(治療により改善、寛解)ことが多いですが、一方治療困難で患者・家族の苦しみが非常に大きい症例が存在することもよく知られています。

本邦においては当疾患に対して全国規模の疫学的調査はなされておらず、特に重症患者の発生頻度、治療経過、予後あるいは生活レベルなどに焦点を当てて大規模に調査されたことがありません。国外の文献にもそういったものは見当たりません。

本研究においては、当疾患について全般的に見直し、分類・治療の適応などの未だ明確でない点を明らかにすることや、重症もしくは難治性を定義し、また本邦におけるその実態調査を行い結果を提示することを目的とします。


LINK難病情報センター リンパ管腫

    平成21年〜「リンパ管腫患者の全国実態調査のための予備調査」

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リンパ管腫患者の全国実態調査のための予備調査

本研究は平成21年秋から始まり全国の14の小児外科施設における過去20年間のリンパ管腫患者さんについて、診療録から、病態、診断、治療、予後などを詳細にわたり調査しました。

このアンケート調査は全国調査を行う際の検討項目を決定するための予備調査であり、この調査で明らかになる問題点について本調査にて正しいデータを得ることが大きな目的です。特に重症・難治性について重点をおき、本研究の結果を踏まえて、「リンパ管腫の重症・難治性度診断基準」作成のための、続いての研究が開始されています。

調査結果は現在多方面から解析を進めており、当サイトにて結果の閲覧を可能とする予定です。

(医療関係者会員・研究協力者登録・一般会員・研究協力者登録、いずれも準備中です。)

    平成23年7月〜「リンパ管腫の重症・難治性度診断基準作成のための全国調査」

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「リンパ管腫の重症・難治性度診断基準」作成のための全国調査

リンパ管腫はいわゆる「難病」には相当しない患者さんが大多数を占める疾患です。一方、非常に病悩期間が長く日常生活にも大きな支障を生じており「重症」「難治性」リンパ管腫と診断される患者さんもいます。重症・難治性リンパ管腫はいわゆる「難病」として扱われるにふさわしく、有効な治療法の開発が急務であると同時に、「難治性度」に応じた公的助成が考慮されるべきであると考えられます。

しかしながら、現時点ではリンパ管腫の重症度や難治性度を客観的に診断する共通の基準はありません。そこで当研究では、先に予備調査により列挙された重症度・難治性度の指標となる項目につき、個々の患者さんごとに担当の先生に評価をして頂き、その結果を集計・解析し整合性を検討した上で、新たに診断基準を設定することを目的としております。


LINK当研究に関する倫理審査結果(国立成育医療研究センター)

当研究に御協力頂く医師の登録  会員・研究協力者登録
登録医師による症例登録  症例登録
リンパ管腫研究班よりお答えします  ご質問・ご意見等

    平成24年4月〜「腹部リンパ管腫および関連疾患」
   (「小児期からの消化器系希少難治性疾患群の包括的調査研究とシームレスなガイドライン作成」分担研究)

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腹部リンパ管腫および関連疾患

小児の腹部におけるリンパ管疾患はリンパ管腫をはじめとして診断、治療に苦慮することが比較的多く、30%以上の症例が難治性であり、成人期へのキャリーオーバーとなることが多いです。これらは症例が少なく診療に役立つ情報を得るためには全国規模で症例情報をまとめる必要があります。平成25年度には全国調査を行い、文献調査結果と統合し診療ガイドラインを作成します。


LINK難病情報センター研究奨励分野研究班名簿・疾患概要(平成24年度)

    平成24年4月〜「リンパ管腫症の全国症例数把握及び診断・治療法の開発に関する研究」
   (厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患克服研究事業))

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日本におけるリンパ管腫症患者(またはゴーハム病患者)の実態調査及び診断基準作成、治療指針の作成

「リンパ管腫症」「ゴーハム病」は非常に稀な病気で、全身、特に肺や骨に異常なリンパ管組織が浸潤して胸水や骨溶解を起こします。原因や患者数が不明であるだけではなく、診断法や治療法も確立されておらず、非常に難治性です。
これまで国内では、単報以外のまとまった報告がなかったため、この研究で全国の病院にアンケートを行い、患者数を調査しています。さらに、どのように確定診断されたか、どのような治療を受けられているかを、詳しく調査します。これによって、現時点でこの病気に対する診断基準を作成し、これまでに診断されていなかった患者さんの診断に役立てます。
こうしたデータをホームページや学会などで公表し、診断困難な患者さんの診断に役立てたり、患者さんやご家族の方へ情報提供したりします。同時に新しい診断法や治療法も開発研究しています。






★その他の施設における研究
    平成20年4月〜「リンパ管腫に対するリンパ管シンチグラフィ検査」(国立成育医療研究センター)

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リンパ管腫はリンパ嚢胞が主体の病変ですが、内部のリンパ液動態は明らかではありません。個々の病変により異なるリンパ液動態を把握することは、代表的な治療である硬化療法の薬剤注入や手術療法、さらには将来の新薬投与の際に重要である、と考えられます。当検査では、従来のリンパ管シンチグラフィを応用してリンパ管腫内の病変部におけるリンパ液動態を把握し、治療効果との関連や最適な治療法などを検討します。


LINK当研究に関する倫理審査結果(国立成育医療研究センター)

参考文献


    平成25年7月〜「限局性リンパ管腫(lymphangioma circumscriptum)に対する無水エタノール注入硬化療法のパイロット研究」(慶應義塾大学病院)

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この研究の目的は限局性リンパ管腫(lymphangioma circumscriptum)の病変部に「無水エタノール」を注入して病変部を固める治療法がどれくらい効果があるかを検討することです。
大きなリンパ管腫は完全に取り切ることが難しいことが多く、長い時間をかけて残った病変の上の皮膚にブドウの房状のリンパ管腫の小さな結節の集まり(現局性リンパ管腫、lymphangioma circumscriptum)が出てくることがあります。内出血がおこれば皮膚病変は黒色に変化し、そこからリンパ液が漏れてくる患者さんは多く、衣類の汚れや、繰り返す出血や感染は患者さんの生活を不自由なものにしています。この病変に対する治療は難しいことが多く、よく効くといわれる薬はなく、手術で切除したりやレーザーで焼いたりする治療がなされますが、十分な効果が得られず再発も多いのが現状です。
無水エタノールは強力な脱水と固める作用により病変を破壊します。その性質を利用する治療として、「肝臓がん」に対してこの薬の使用が認可されています。2000年頃より国外からリンパ管腫に対してもこれが有効であると報告があり、いまでは国内でも報告が増えてきています。
現時点ではリンパ管腫に対する無水エタノール硬化療法は保険医療ではないため、一部の先進的な施設で行われているだけです。この研究では今までの使用法を応用して限局性リンパ管腫に対して無水エタノールを注入し、組織を硬化させて症状の改善を得る治療の効果につき検討します。


この研究はUMIN CTR臨床試験登録システムに登録しています。
(UMIN試験ID:UMIN000011130)
LINK UMIN CTR臨床試験登録情報
LINK 治験のミカタ


★新たに研究計画・結果の掲示を募集
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