リンパ管疾患情報ステーション

 気管切開


Q1
 どんな生活になりますか?


切開をすると声が出なくなります。

スピーチカニューレなどの特殊器具や気管に対しカニューレが小さいと声が出る場合もあります。(成長により空気のリークででるようになった方もいらっしゃいます。)

常に痰が出るので吸引が必要です。特に風邪をひいたりすると吸引で寝る暇もないほどになることもあります。しかし成長と共に自分でティッシュに喀痰できるようになり、負担ない生活が可能になります。



Q2
 幼稚園・保育園には入れますか?


自分で喀痰できれば入れるケースもあります。

たいていの園からは「経験がないので」とやんわり断られます。根強く交渉すれば通園可能です。ただ、通園するとよく感染するようになり、痰の量が増え、お休みすることも多かったです。

痰の吸引やカニューレが抜けた際に対応できる看護師がいる保育園では、受け入れてくれます。市によっても異なるので相談して交渉となります。



Q3
 一生声は出ないのでしょうか。


気切の場所にもよるようですが、閉じれば出るようになります。

気切していてもお話する人もいます。(不明瞭なところもありますが・・・)


Q4
 発達に遅れは出ますか。


多くの場合言語の獲得が遅れるので、多少はあるようです。

積極的に療育を利用することをおすすめします。


Q5
 リハビリ(療育)はどのようなものがありますか。


作業療法・言語療法・構音リハビリ等。

乳幼児の療育は楽しく遊ぶ中で発達を促すもので、「丁寧に子育てする」イメージです。

通所は大変ですが助けになると思います。

特に入退院を繰り返している場合、日常経験の不足を補ってくれたりします。


Q6
 障害者手帳はもらえますか。


通常、気切だけでは難しいようです。

障害者手帳の申請はまずお住まいの市町村に相談し、判定してくださる認定医師に診断書を書いていただきます。

まずは、主治医と病院に相談を。



Q7
 必要な用品は?


カニューレ、カニューレバンド、人工鼻、Yカットガーゼなどの物品が病院から支給されます。月1回の通院時に支給を受けていました。



Q8
 特に工夫したことはありますか。


お風呂上りは首周りの処置が必要でカニューレバンドやYカットガーゼを交換します。

ガーゼ交換時に首回りを介護用のクリームできれいに拭っていました。

カニューレバンドのカバーやスタイを手作りしてかわいく、また肌に優しく工夫されている方も多いです。(ハンドメイドのサイトでも売ってます。)

肌にあたるので位置がずれない範囲で素材を工夫されている方も。

外出時は吸引器など全て持ち歩く必要があるので、荷物がたくさん載せられるベビーカーや吸引が楽にできる装置を作っている方もいらっしゃいます。



    (2021年10月12日)
リンパ管疾患情報ステーション